ISBN:4062736985 文庫 森 博嗣 講談社 2003/03 ¥660







久々の読書。

森博嗣のVシリーズはいくつか読んだ経験があるのだけれど、これは個人的には評価の高くない作品でした。

その原因が、オチがなんだかスッキリしないせいなのか、主人公の瀬在丸紅子が調子に乗ってるからなのかはわからないのだけれど。

ミステリーと推理小説は違う、と言うことなのかもしれない。

ちなみに本書はミステリーとして読むべきものだと思う。





ところで、この森博嗣のVシリーズ、先程も述べたように瀬在丸紅子という女性が主人公なのだが、彼女の一挙手一投足がいちいち鼻についてしまう。

彼女は俗に言う天才で、なんでも出来てしまうのだが、そこがどうにもつまらない。

彼女は決してつまずかず、どんな事件でも特別苦もなく解決させてしまう。

作者の手腕でなるべく嫌味がないよう書いているのは伝わるが、どうにも苦手。




じゃあ何故Vシリーズを読むのかというと、準主人公的な位置付けの保呂草潤平が好きだからに他ならない。

彼はいつも美味しいところを掻っ攫っていき、そういった面では紅子に負けず劣らずなのだが、こちらは嫌味なく描けていると思う。

と言っても、あくまでこれは個人的な好みで、紅子を見ていて気持ちのいいキャラクターだと解釈する方も多いかもしれない。




とまぁ、そんなわけで俺自身はVシリーズの中では紅子があまり出てこなく、保呂草が活躍する話が好き。

確か、「恋恋蓮歩の演習」や「捩じれ屋敷の利鈍」あたりがそういった話だったと思う。

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